2016年02月27日

CDT Day9

2015.4.24
歩行距離:150m

朝起きたら痛みが引いている事を期待していたけれど症状に変化はない。夜は足が痛くてよく眠れなかった。不安だったからかもしれないけれど。パシフィック・クレスト・トレイルの最後に3日間テントの中で動けなくなっ時と状況が似ている。昨日、町を出たばかりで多めに食料を持っていたので、今日は歩かないことを夜のうちに決めていた。時々雨が降り雷も鳴っていたので昼前までテントの中にいると、「Hello !」と言いながらおじさんが近寄ってきた。バックパックを背負っていないし、靴下の上にサンダル履きでCDTハイカーには見えなかった。「大丈夫か?」と聞かれたので、テントから出て、実は足を痛めて今日は休んでいると伝えたら、近くに自分が住んでいる小屋があるから来るかと誘ってくれた。正直、テントを片付けるのが面倒くさいし、なかなかの人見知りなので断ろうかと思ったけれど、このまま怪我が回復しないと一人では不安なので付いていく事にした。適当に荷物をバックパックに詰めて、森の中に進むと小さな小屋があり中に招いてくれた。おじさんの名前はドグで、16年もこの山の中に一人で住んでいるという。彼が日課にしている朝の散歩にでると見晴らしの良い場所から僕のテントが見えたらしい。CDTハイカーなのは間違いないと思っていたけれど、そのテントが何時まで経っても張りっぱなしなので、中で死んでいるのかもしれないとか、ただ午前中はゆっくりしているのかもしれないとか、写真家がこの周辺の写真を撮る為に滞在しているのかもと、色んな可能性を考えたが心配で3・4回小屋と往復して様子を伺っていたらしい。それで最後に我慢できず、近寄って確かめに来てくれたと。ドグはジョージア州出身、自分で開拓した道をバギーで行動していて、一年に一回だけニューメキシコ州で一番大きな町アルバカーキまで食料の買出しに出て、収入は0だがアルバカーキにいる友人(敬虔なカトリック教信者で9人の子供がいてインテルで働いている)がお金を出してくれて、主食は米と数種類の豆を一日半水につけて発芽したものにスパイスとオリーブオイルとバルサミコ酢を混ぜたもので、ゲータレード(粉ときスポーツ飲料)を一日に一杯飲み、コーヒーやお茶もあり、クラッカー、缶詰、パスタ、スパムなどもあるがそれらは日曜日にしか食べず、ネイティアブアメリカンの石器をコレクションしていて、ピストルで的当てをして暇をつぶして、30年ほど前に台湾の女子大で英語を教えていて、町からバギーでここまで来れる道を数年かけて作り、もう死んでしまったがこの土地を持っていた人がドグが道を作っている間にこの小屋を建て、水は少し離れた所からジェネレーターで汲み上げ、昼間はCDTとは別方向の山奥に自分が歩いて楽しむ為のトレイルを整備したり野菜を育てたり、夕方はCDTを通るハイカーの足跡を数えて毎日を過ごしているらしい。足跡を数え終わったら木の枝でトレイルをならして新しい足跡がわかるようにして。ちなみに僕は、今年24人目のハイカーだそうだ。昨日の夕方、トレイルに足跡を数えに行ったら、アンディーに遭遇し小屋に招いて夜遅くまで話しをしたらしい。アンディーとはシルバーシティーのホテルで初めて会い、昨日の午後も水を汲むついでに休憩した時に会っていた。炎症に効く塗り薬と鎮痛剤をもらった。貴重な食料なのに夕方には、米を炊いてくれ、そこにレトルトのカレーみたいなものを添えて出してくれた。オシッコは小屋の周りの適当な所でしていいが、ウンコは離れた所に穴を掘ってあるのでそこでしろと。でも埋めると水分があるので溜まっていくいっぽうなので、土はかけずにおいてくれと言われた。よく乾かして粉状にして散糞するらしい。乾くと臭いもしないという。さすが、山奥に16年も一人で住んでいる人の知恵はスゲー。ウンコを粉にして撒くんだから。
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2016年02月28日

CDT Day10


2015.4.25

8:00過ぎ、ドグの小屋の煙突から出る煙の匂いがしたので行ってみると、ちょうど朝のお祈りが終ったところだった。コーヒーとクラッカーの朝食を出してくれた。その後、午前中はずっとカトリック教の話をしてくれた。元々お喋りなのか、人とあんまり会わないから会った時には溜まっていた分を全部吐き出すのか、とにかくよく喋る。景色が良い場所があるので椅子を出してくれゆっくりしなと言うので、カトリック教の本を読んでいるフリをしながら時間を潰した。2:00頃小屋に戻ると、また食事を出してくれた。米とインスタントの豆のソースとツナの缶詰。これもゲスト用に普段は日曜日にしか食べない特別なメニューだったのだろう。食事の後は、十字架が書かれた瓶に入った透明のオイルを、十字架を切りブツブツと祈りながら足に塗りこんでくれた。聖なるオイルが効いたのか、まだ腫れているけれど昨日に比べるとだいぶ痛みが引いてきた。ドグの止まらないお喋りを聞きながら確認してみると、昨日は全然動かなかったのに足の親指が動くようになった。午後はずっと、9.11のワールドトレードセンタービルの話を聞いた。ドグが持っている分厚い本によると、プラズマが原因でビルが倒壊したらしい。だからビルの鉄骨やコンクリートの残骸が以上に少なかったのだと。まだ足は痛むが、二人で少し散歩をした。ネイティブアメリカンが糸と針として使っていた植物を教えてくれた。糸にするのが繊維質な植物がヤッカで、針にする先端が尖ったアロエみたいのがアガベ。あとは、あさつきみたいなワイルドオニオン。インスタントラーメンに入れると美味しそうだ。ドグがコレクションしている石器もこの周辺で見つけたという。谷の向こう側に見える山の斜面には、ネイティブアメリカンの住処であったであろう洞窟もあるという。見渡す限り人工物のないこの場所は、ずっと昔から変わっていないはずだ。今自分が見ているのと全く同じ景色の中をネイティブアメリカンの人達が生活していたと思うとロマンだ。この辺りにいたのはアパチ族というらしい。夕方、今日は何人のCDTハイカーが通ったか2人で足跡を確認しにいった。昼頃ドグが見たときには一人通っていて、夕方にプラス二人の足跡。同じ日に出発して、少し後を歩いているはずのフロストとセス&ジェニーのカップルだろうか?


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2016年03月23日

CDT Day11

2015.4.26

夜中、トイレに起きたら満天の星空だった。星が多すぎて綺麗という言葉が合わない。かといって、あの星の輝きを表す言葉が見つからない。しかし朝方、まだ暗い時間に雨がフライシートを叩く音が聞こえて、開けてあったテントの入口を慌てて閉めた。6am、テントの外が明るくなり、フライシートに映し出された影はまさかの雪。それでもウトウトしてしまい、再び目を覚ました時には雪がフライシートに当たる音が聞こえなかったので晴れたのかと思ったらテントが雪で覆われ音がしなくなっただけだった。こちらが起きた気配を察したのか、ドグが小屋に呼び入れてくれた。砂漠地帯だが雪は降るらしい。通常なら昼過ぎには天気が回復する場所と聞いて、期待しながら朝を過ごす。足はもう全然痛くない。少し腫れは残っているけれど。今日は日曜日ということでドグは特別にスパム入りパスタをトマトソースで味付けをしてくれた。天気は雪が雨になり、積もった雪は消えていった。3pm頃ようやく晴れ間がチラチラするが、一瞬でまた雨が降ったりした。濡れたテントを背負って少しだけ歩いて、また濡れたテントを張るのは嫌なので、もう一泊だけさせてもらうように頼んだ。この時点で4pm。ネイティブアメリカンが針として使っていたアガベと糸にしていたヤッカという二種類の植物を使って穴がいていた麦藁帽子を直したり、ドグとポップコーンを食べながら陽が落ちるのを待つ。日本に帰国後はどうするのかと問われあやふやな返答をすると、ハイキングガイドのパイオニアになればいいと言ってくれた。しかも早くしないと後からどんどん新しい人が現れるから急ぎなさいと。全部じゃないけど、アメリカの長距離トレイルを歩いてみたいという人はガイドがいると安心だろう。それにだいたいのトレイルや最寄りの町も覚えているから、やって出来ない事はないだろう。でも長距離トレイルは、毎日何が起こるかわからないのが魅力であって、安心安全を確保されたら全く別のものになってしまうだろう。ということで、却下です。


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